「コンビニ」




息子がまだ小さいのであるが、


彼はコンビニが好きである。



連れて行けと、よくせがまれる。





はいはい、みたいな感じで、

手を引いて連れて行くわけだが、


彼にとっては


セブイレもローソンもファミマも、

どこでもあーいうお店は全て「コンビニ」である。






実際店舗イメージが異なることは

おそらく認識してるだろうが、


まだ、個別の名称では言わないのだ。



しかし、



理由あって、 


ある

1店だけは、個別名称で呼ぶ。







では、なぜそう呼ぶようになったか・・・


「いきさつ」を振り返ろう。



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あの日、嫁の実家から帰る道中、



まだ家まで15分はかかろうかという地点で・・・







私は運転席で油汗をかいていた。



昼に食べた

「豚カルビとんこつうどん」が腹にきているのか、


かなりやばい状況であった。









家まで、・・・・無理。





腹の中の汽車が、激しく汽笛を鳴らしている!






あ、あかん。





「ちょっと悪いけど、コンビニよるわ」

嫁に伝える。




寝そうになっていた息子が跳ね起きる!

「コンビニ行くの?」




そう聞くだけ聞いて、




尻が感電したような動きと、

その度マイケルジャクソンばりに



「アーォッ!」



と叫ぶ父親の姿にゲラゲラ笑ってやがる。





か、かまってられない。






う・・・

まもなく・・・


自分の力では絶対に止められぬ、

最大級の脱糞ウェーブがくるというのに・・・






くそ!また信号にひっかかった・・






あ~なんで迂回したのに渋滞してるの!







や、やばい。









あ・・ああ  あああ・・・・










う、産まれるう・・・





心が折れそうになった矢先、


目指していたコンビニが見えてきた。










ローソン。




ショップカラーの青が

救いの青に見えた。





ガレージに停車後、スーパーダッシュ!


店員に声をかける!

トイレに入室する!












おりゃあああ!





























変・な・ひ・と・た・ち NEO




しばらくお待ち下さい。

























ふぅー。





なんとか間に合った。













息子が嫁とコンビニに入ってきていた。



ラムネ持って

パパーって駆け寄ってきた。







おぉ、さっきは悪かったな。

パパも必死だったんだ。





ははっ、ラムネか。

ラムネぐらいパパが買ってやろう・・・と



頭をなぜていたら











だしぬけに
















「パパ、


コンビニでうんこしたな」



と言った。











え?







「そやな、したな・・・」






パンを買っているOLらしき女性が

ピクッと動いている。






き、聞かれたか?













「パパ、


バナナみたいな


うんこやったか?」






















Noぉぉおおお!














息子を抱き上げ


ラムネを棚に戻し、


店員に会釈し、


車に戻るまで10秒の早さ。









食品を購入されている方々の前で

うんこを連呼されるのは


たまったもんじゃない。













「ダムネ!ダムネ~!」








や、やばい。




ラムネを買わなかったことで

怒っている。









携帯で、まだ店内にいる

嫁に連絡。



ラムネを購入させ、事なきを得た。









くそ!




豚カルビとんこつうどんのせいで




今日はインケツだぜ!







さっさと寝よう!










そんな、こんなをプンプン怒り心頭で思いながら、

その日は何事もなく終了。



その後は、そんなことがあったことなど

完全に忘れて生活していた。



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そして、後日また


嫁の実家に行った帰りに


そのローソンの前を車で通って帰った。




帰り道ルートにあるためだが、






当然のことながら


私が、何も意識せず

通過しようとした矢先っ!


後部座席からこの声が・・・

















「パパが


うんこしたコンビニや」







・・・・・。







ハンドルを持ったまま固まる私。








笑いをこらえる妻。








「パパ、

コンビニでうんこ、したなあ」




あーしつこい!
なんちゅう記憶力じゃ!



やめてーえ


ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・・









と、


この「いきさつ」により、

息子はこのローソンの前を通ると必ず



個別名称として
「パパがうんこをしたコンビニ」

と言うようになったのである。




しかも、通ると必ず言う。


100%言うと断言できる。

そして現在、そのことが私にとってかなり問題なのだ。




そこを通ると必ず言うので、

自分の親はもちろん、義理の親にでも

平気で言う。


先日も、私がいない日に

親の車に乗っている時に通ったらしく



母親から


「あんたコンビニでうんこしたんか?」


聞かれ驚いたことがあった。



まぁ家族や親族ならまだいいが・・・





このローソン・・・




息子の幼稚園の

園バスのルートにあるのだ(T-T)



ということはである。





園バスには、持ち回りで必ず

添乗員として幼稚園の先生が乗るわけだが・・・





そこを通るたびに・・・













「パパなぁ、あのコンビニで

うんこしはってん」






とか







「せんせい、あれパパの

うんこしたコンビニ」




と、毎日言っているに決まっているのだ。





それこそ、そのおかげで


私は幼稚園に行くと

見たこともない先生から















「あ、ローソン

うんこしたお父さん」


と思われているのである。




どんな会社に勤め、

どんな生活をし、

どんな服を好み、

どんな趣味を持っていようが



私の個性の背景はかき消され



ファーストインプレッションから











「ローソン

うんこお父さん」


キャラづけされてしまっているのである。





あわわわ。

大変だぁ。書いてて、焦ってきた。





え?言ってないかもしれないって?



で、でも

先生に「あの~、息子がローソンで

私がうんこした話、してませんでしたか?」

とは聞けないでしょう・・




今、言わせない方法を

必死で考えています。



例えば、あちこちのコンビニで

うんこしまくって、どれがどれか

わからないようにするとか・・・





あかん。それは無理や。

肛門がいくつあっても足りひん。



とにかく、


親がうんこしたコンビニって

子供に言わせない方法


ご存知でしたら

どなたか教えてください。



アイデアお待ちしております。






チャンチャン♪